洗浄装置/完全密閉洗浄装置開発/株式会社ケンテック

洗浄装置に関するお問合せ
ケンテックPCS・汎用洗浄装置・仕様
設備・装置の形態
○洗浄装置(完全密閉型) *1槽式自動洗浄装置
適用分野 特に制限なし
主な特徴 *ケンテックPCS洗浄装置のすべての特徴を含んでいます。
・溶剤損失は実質"0"です。
・使用溶剤は常温で液体の揮発性溶剤であれば炭化水素も含めて全て使用できます。任意に交換可能
・可燃溶剤も全く安全に、引火点以上の高温洗浄が出来ます。--- 高い洗浄力が得られます。
・ISO14000認証、PRTR、VOC、有機則、CO2などの対応に有力な武器となります。
処理能力 *標準タクトタイム: 8~12分
*バスケットサイズ: 350×400×250H
*処理重量    :  30kg/バッチ
プロセス ○プロセスフロー ----- 標準例
①洗浄液洗浄(真空浸漬+超音波+液循環)
②リンス液洗浄(浸漬+超音波+液循環)
③(蒸気洗浄はオプション)
④真空乾燥
・プログラムの選択により、工程順番・各工程処理時間
 など任意に組み替えできます。
・2nd.リンス洗浄、温風ブロー、バレル機構など
 追加組み込み可能(オプション)
設備寸法 ○装置寸法(mm)
  1,000W×1,500L×1,500H
○バスケット取り出し高さ:450(バスケット底部)
○溶剤保有量:150リッター
○溶剤ガス処理設備:放散量は実質ゼロで不要。
安全対策 ○安全増防爆仕様(可燃溶剤使用時のみ) ・窒素僅少使用量で窒素雰囲気維持。 通常安全対策対応
環境対策 *廃水処理 :排水はありません。
*排ガス対策:排ガス処理不要。(発生量は実質「ゼロ」です。) 
*廃液対策 :濃縮装置オプションで任意。
*悪臭対策 :排気量、排気濃度が僅少で住居地域でも問題ありません。
*作業環境 :有機則の適用を受けません。
ユーテリティ *電気設備容量:動力/5.5KW・ヒーター/5.5KW 
・電力使用量 約8kwh/hr
*窒素ガス(可燃溶剤の場合のみ):0.5m3/hr
*冷却水:高沸点の場合:2L/min.
*排液中溶剤:オプションで希望量まで可能
付帯設備 *緊急用液受け皿付
*局所排気・溶剤回収装置不要、排ガス処理、悪臭対策装置不要

本例は大型洗浄槽装置の操業実績です。

図に示すように、ほぼドラム缶4本分の容積を持つ洗浄槽にワークを投入処理する
「ケンテックPCS」による洗浄装置。

・溶剤は沸点が40℃と揮発性の高い塩化メチレンを用いた装置で
 保有溶剤量:1、500リッター。

・洗浄工程:浸漬洗浄⇒蒸気洗浄⇒真空乾燥で付属の溶剤精製も
 30kg/時間の処理を行う24時間/日の操業の装置である。

・本装置は大手電気メーカーでの実績で、当時、既に塩化メチレンへの抵抗が強くなっていた時代のことで
 社内外の反対と注目の中で操業が始まったものでした。

・その結果、溶剤の保有量の減少は、1年間の操業を経ても測定できないレベル変化でした。
 装置は大勢の作業者が長い製造ラインの中で働く中に設置されたものでした。勿論、この間の労働環境は全く臭気を
 感じないもので、注目の中の内外の厳しいチエックを受けて驚嘆の成果を上げたものです。
 この結果、中小企業優秀新技術・新製品の「優秀賞」をいただきました。

*従来の開放型装置では考えることもできないものとお感じになったことでしょう。

装置寸法
2,300×1,500×1,500H
溶剤補給量 年間補給なし (1年間の操業で溶剤減量は測定できなかった)
(中小企業優秀新技術「優秀賞」受賞対象)
運転時間 24時間/日
タクトタイム 30分
溶剤精製量 30kg/時
洗浄槽寸法 1,200×880×790H(mm)
溶剤保有量 1,500リッター
工程 浸漬⇒ 蒸気洗浄⇒ 真空乾燥・溶剤回収 予想される臭素系溶剤の環境基準<0.5 PPMもクリアー可能

本例は、以下の条件の通常の サイズの洗浄装置での実績です。

・溶剤は沸点が40℃と揮発性の高い塩化メチレンを用いた装置で
 保有溶剤量:300リッター、

・洗浄工程:(洗浄液浸漬+US)洗 浄⇒(リンス液浸漬+US)洗浄⇒
 蒸気洗浄⇒真空乾燥、で付属の溶 剤精製も30kg/時間の処理を行う
 10時間/日、タクトタイム1 0分操業の装置である。

・本装置の溶剤補給量は2kg/ 月の実績であった。

装置寸法
1,800×1,800×1,700H
溶剤補給量 2kg/月
予想される臭素系溶剤 環境基準<0.5PPMもクリアー可能
洗浄槽寸法 450Φ×350H(mm)
運転時間 10時間/日
タクトタイム 10分
溶剤精製量 30kg/時
工程 洗浄浸漬+US ⇒ リンス浸漬+US ⇒ 蒸気洗浄 ⇒ 真空乾燥・溶剤回収
溶剤保有量 300リッター

本例は、引火点53℃の炭化水素溶剤を用いた洗浄例である。

・ワークは熱処理用金型で500φ×1.600L×230kgの大型ワークの洗浄で、
  付着油は熱処理時の加熱で高粘度化した熱処理油である。

・設備寸法は1,800×2,950×3,900H・開放型洗浄装置で使用できる洗浄温度、
 35~40℃では洗浄後の残存油は<20mg/m2の規格をクリアーできなかった
 が、ケンテックPCSにて70~75℃の洗浄条件では残存油の値は、
 <5mg/m2と目標を大幅に達成することができた。
 ケンテックPCSでは、以下のような項目が実績として示された。

(1)引火点より遥かに高い温度条件で洗浄できる安定した条件を作り出すことができる。
 *洗浄槽内のガス雰囲気を安定した不燃ガス(窒素)にすることができる。
(2)この操業実績は約14年間に亘るものであり、安定していることを示している。
 ワーク寸法に比べ設備寸法の小さいことも注目できる。

アセトンのような引火点が(-)である溶剤でもケンテックPCSは対応できる。
洗浄条件にケンテックPCS設備でしかできない条件が取り入れることができ、
従来、100%の洗浄結果を得ることが困難であったワークも自動化装置に取り入れることが可能となった。

装置寸法
1,800×3,000×3,500H
溶剤放散量 <2kg/月
ワーク 熱処理(900℃)用金型 500Φ×1,600H (mm) 230kg
溶剤 炭化水素系引火点53℃
洗浄工程(常圧) 液浸漬噴射(80℃) ⇒リンス液浸漬噴射(80℃)⇒真空乾燥
運転時間 10時間/日
タクトタイム 15分
液精製(常圧) 130(℃)
溶剤精製量 50kg/時
持込み油量 160kg/月
廃油同伴溶剤量 140kg/月
溶剤保有量 1,100リッター

消防法での危険物溶剤の使用は、建物など周辺設備の規制の上から避けたいが、有機溶剤の内、ハロゲン化合物以外は危険物である。しかし、可燃溶剤に水をを混合することで非危険物になることは知られているが、洗浄工程の中で非危険物の組成に維持することは一般的に困難である。ケンテックPCSでは、容易に維持することが可能であり、このような混合溶剤を用いることで防爆対応が不要になる利点が発生する。

実施例ー(4-1)NMP+水
溶剤 NMP(85%)+水(15%)の不燃溶剤・引火点なし
ワーク 非水溶性油
洗浄工程(常圧) 液浸漬噴射+US(85℃)⇒リンス液浸漬噴射+US(85℃)⇒真空乾燥
液精製 170(℃)
PCS/実施例ー(4-2)グリコールエーテル系+水
溶剤 グリコールエーテル系(80%)+水(20%)の不燃溶剤・引火点なし
ワーク 水溶性油の洗浄
洗浄工程(常圧) 液浸漬噴射+US(85℃)⇒リンス液浸漬噴射+US(85℃)⇒真空乾
液精製 155(℃)

内径が2~10mm、長さが500mの チューブの束を内外同時に洗浄する特殊な装置である。 チューブの用途は注射針、インクジェットノズル用素材で高い洗浄度を要求される装置である。

ワーク 注射針、インクジェットノズル用素材
I.D. 0.2~10(mmΦ)×500L (m) SUSチューブ内外脱脂洗浄
チューブ束: 850(mm )径、×7束
溶剤 臭素系溶剤
洗浄工程 (~6 0℃) ⇒加圧流通洗浄⇒ 真空乾燥
洗浄装置寸法 2 ,500×2,0 00×2 、500 H
溶剤保有量 350リッター

印刷機械のようなインクが固着したような汚れ部分あるワークは、浸漬のみで洗浄することは困難で、物理的力の併用が必須である場合が多い。このようなワークの場合、洗浄必要面が、例えば高圧噴射液に当たって洗浄できるよに工夫する必要がある。

本例では、ワークの形状が不定形であり、液溜りを起こす形状を持っていることや、必要な面が噴射液の噴射にさらされるようにするためにバレル形式を用いたバスケットを使用した。ケンテックPCS装置の場合、密閉構造での液噴射であり、高い圧力の液噴射が可能で、インクが固着したような汚れ部分ある場合は必須な洗浄条件である。

ワーク エポキシ系塗料固着印刷機械 2台分+雑部品/バッチ
使用溶剤 N・メチルピロリドン  引火点: 93℃
洗浄工程 ・洗浄液浸漬・バレル噴射洗浄(95℃)
⇒ ・リンス液浸漬・バレル噴射洗浄(95℃)
⇒バレル・真空乾燥・溶剤回収
洗浄槽寸法 2,150×1,000×1,100H(mm)
溶剤保有量 2,000リッター
運転時間 24時間/日
タクトタイム 18分
溶剤放散量 3~4kg/月、

ケンテックPCSでは、密閉化以外にも以下のような新しい技術がうまれている。
同様な問題に直面した場合にお役にたてればとご紹介させていただきます。

(その1)洗浄操作上困難ワークの一つに、多数の板が密着し重なった多層板面の洗浄が
必要な場合がある。この場合、板の間に洗浄溶剤が流通する間隙を作ることが必要であるが、新しい工夫で問題を解決した。

(その2)基板などに付着する微細なパーテイクルの洗浄に、
揮発性溶剤の一部を結晶化したスラリーを噴射洗浄する技術を開発した。(特許登録済み)

(その3)非常に短いタクトタイムで処理するPCS・R型システムの紹介。
例:500×500×300のバスケットを、洗浄(洗浄⇒リンス処理)時間合計60秒、前後のワークの出し入れ、
及び真空乾燥操作で、タクトタイム30秒で行う"ケンテックRシステム"がある。
この場合の所要床面積は、2,800×1,400×2,400Hである。

ここで溶剤を用いる別の分野について、活用し、環境改善に寄与したいと考え、
その中で、効果の大きそうなアルミ切粉の溶融前の洗浄について検討した。

一般的には以下の方式がとられている。
アルミの切削は加工効率から一般的に水溶性加工油が使用されており、従って洗浄剤は水溶性溶剤が適している。
極端には、水もその中に入れることができるが、選択の上で考慮しなければならない項目に、使用エネルギーに関係する蒸発潜熱の大きさ、アルミとの反応性、化学的安定性、有害性、洗浄力、・・・・などを考慮する必要がある。

また、アルミ切粉は一般的に微細な形状品が含まれており、
この微細片が操業上大きな障害になり失敗する例が多く見かけられる。

粉塵爆発や、取り扱い上でのフイルターなどの閉塞などである。
また、燃焼方式の場合、アルミの融点や発火点が比較的低く、また油の燃焼など温度、NOxの発生温度、酸素濃度濃度など操業上の制約が多く、全般に高い温度レベルでの操業となり、多くのエネルギーを消費している。




ケンテックPCS では、洗浄装置の経験を踏まえ、
(1)液溶剤での処理の際も、乾燥操作時にも、切粉の浮遊を起こさない処理を行う。
(2)熱の持ちだしが少ないように、処理切粉の最終温度は真空乾燥の低い温度とする。
(3)排ガスの発生がないシステムとする。
(4)溶剤精製の凝縮熱は減量切粉のks 熱に利用する。
(5)必要に応じて不燃化溶剤を用い、防爆対応が不要化できる。